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デビッド・ジョーンズとベル博士の追跡 (13) 

デビッドは1時間近くクローゼットの前に立っていた。何を着るべきか決めようとしているのだ。今夜のことについて考えながら、ドキドキしている自分がいた。

計画は単純だった。彼は、楽しいひと時を過ごしたいと相手を探してるクラブ・ボイになりすます。理屈から考えて、この夜にベルがクラブにやってくる可能性はあまりないのは知っていたが、どうしても、もし本当にベルが来たらどうなるだろうと想像してしまうのだった。

デビッドは頭を振って、そんな愚かな想像を振り払った。出かける時間が差し迫っている。

何を着て行くか決めようと思いながら、選んだのはパンティだけだった。セクシーなピンク色のソング・パンティ。その後、ようやく彼はその下着にマッチした服を選んだ。スカートは、太腿がかなり露出するミニで、全体的にふわふわしていて、お尻のあたりだけ伸縮性のあるバンドで締めている。トップは、ひらひらした生地で、ほぼシースルーのトップ。それを着て彼は鏡の前に立った。鏡に映る自分の姿に満足した彼は、ストラップ式のハイヒールに足を入れ、ホテルを出た。

このミッションはデビッドが単独で実行するということに決められていた。キムは、自分も同行すると申し出たが、彼女には、危険から身を守るのに必要なトレーニングの経験がなかった。

デビッドのホテルは、問題のクラブから2ブロックしか離れていない。通りに出て、クラブに向かう道を歩きながら、デビッドは街を歩く人々が自分に視線を向けるのを感じ、微笑んだ。適切な服装を選んだことが、彼らの視線から分かる。

そのクラブはかなり大きな店で、名前は「ミスト」という単純な名前だった。デビッドの情報提供者によると、ベル博士が街に来た時に訪れるのは、このミストだけらしい。クラブのドアマンはデビッドを見つけると、入場を待つ行列をスキップさせ、彼を優先的に招き入れた。

だが、その夜は不発に終わった。

デビッドは一晩中、踊り続けたが、ベル博士は現れなかった。デビッドに一夜の情事を誘う者たちが何人かいたが、彼は丁寧に誘いを断った。ただし、お酒をおごろうとする申し出は受け入れたし、かなり多数の男たちとダンスをした。しかも、かなり意味ありげなダンスを。

その夜、デビッドは落胆してホテルに戻り、ベッドに倒れ込んだ。期待したのが愚かだったとは分かっていた。だが、頭ではそうは分かっていても、塞ぎこんだ気持ちになるのは止められなかった。

何日か不発状態のまま過ぎた。毎晩、デビッドはクラブに通った。一夜限りの誘いは断り続けた(いまだに彼はそういう関係は心地よくなかったから)。とは言え、自分の評判に気をつける必要があることも知っていた。美しくセクシーなクラブ好きのボイが毎晩現れるのに、一度も誰かと一緒に帰ったことがないというのは、疑念を起こさせるものだ。というわけで、デビッドは、2日か3日に一回は、誰かと連れだってホテルに戻るように、方針を切り替えた。そういう相手としては、ビジネス等で成功しているような男だけを選んだ。やがて、デビッドは意図した評判を得るようになっていった。

不発の日々は、やがて週になり、週が重なり、ひと月以上になっていった。

その頃になると、デビッドは、黒人男性に関するステレオタイプが完全に無意味であることを理解していた。彼は様々なペニスを見ていた。小さいのから大きいの、短いのから長いの。実に様々だった。男たち自身も、極めて多様だった。引っ込み思案の黒人もいれば、本当に傲慢で支配的な黒人もいた。優しくて感情豊かな黒人もいれば、勃起すらできない年配の黒人もいた。やはりそうなのだ。黒人男性も他の人種の男たちとまったく変わらない。そうデビッドは思った。

デビッドは、パーティ好きのボイを装いつつも、内面ではできるだけ冷静に、計算づくで振舞おうと努めつづけた。だが、実際には、それは困難だった。人間は、ある役割を長い間、演じ続けると、やがてその行為は、その人間にとってリアルなものとなっていくものである。毎夜クラブ通いをし、男たちといちゃつき、ダンスをする。そして何日かに一回の割合で男に抱かれ、快感に溺れる。そういう日々を送るうちに、デビッドは、本来の自己と、クラブ好きのボイという仮面とを区別する能力を次第に失っていった。

1ヵ月がすぎ、デビッドは内面での抵抗を諦め、素直に流れに任せるようになっていた。もちろん、ミッションの目的は忘れずにいたし、ほとんどあらゆる事象について観察も怠らずにいる。だが、日陰に留まり、人々に気づかれないようにするといった彼本来の性向は消えてしまい、おそらく、もう二度と見られることはないだろう。デビッドは、前とは異なる存在になっていた。かつては、状況を遠くから観察するだけで満足していた彼だが、今は、状況に自ら飛び込み、衆目を浴びても気にしなくなっている。

さらに2ヶ月がすぎ、デビッドは新しい生活に完全に馴染んでいた。友だちすら何人かできていた。彼らは皆、デビッドのことをデイビーと呼んだ。さらに、クラブの常連客の大半も、彼と顔なじみになっていた。もっとも、彼らはデイビーのことを、ちょっと尻軽で非常にセクシーな、面白いことが大好きなパーティ・ボイとしてしか知らない。

3ヶ月がすぎた頃、辛抱強く待ったデイビーが、ようやく報われる日が来た。彼がダンスフロアで踊っていた時、中年の黒人男性が店内に入ってきたのである。デイビーはすぐにその人物がベル博士だと認識した。禿げ頭で、白髪まじりのあごひげを蓄えた男。彼のそばには、巨体の男がいた。おそらくベルのボディガードだろうとデイビーは思った。

*

その夜、ベルは、極めて上機嫌でクラブに歩み入った。船上での生活は嫌いではなかったが、たとえ短期間とはいえ、陸地に戻れて嬉しかった。船にいると常時、波に揺られている。たいていは、その感覚も快適なのだが、時に神経にさわることもあるのだ。彼は陸地で眠ることを楽しみにしてきたのである。

だが、ベル博士が興奮している理由は、揺れのない陸地で過ごしたいといった単純なことだけではなかった。もっと言えば、それが一番の理由ですらなかった。彼が興奮している一番の理由は、彼の現在の美しいボイや女たちのストックを入れ替えることにあった。彼は選り好みが激しい男だった。常時、船には12人ほどのボイや女を集めてハーレムを築いているのだが、すぐにその半数には飽きてしまうのである。というわけで、ベル博士は、何ヶ月かに一度、ハーレムの半分を入れ替えることにしていた。彼はその日を待ち望んでいたということである。ボイか女かは、ほとんど関係なかった。綺麗である限り、ベル博士には、どちらでも良かった。

彼がクラブの中を歩いていると、クラブのオーナーが来て、彼をVIPルームに案内した。ベルは腰を降ろすとボディガードに顔を向け、言った。

「クラレンス、新しいお友だちを見つけてきてくれるかな?」

クラレンスの趣味は非の打ちどころがなく、彼に任せておけばよい。ベル博士がそう思う理由は2つあった。ひとつは、クラレンスがベル博士にこれ以上ないほど忠実であること。ベル博士とクラレンスはずっと一緒に行動してきた。そもそもの始まりから、クラレンスはベル博士に伴ってきていたのである。ふたつ目の理由は、クラレンスが選んだ女やボイたちは、ベル博士に奉仕するだけではなく、時に、クラレンス自身にも奉仕することもあったという理由である。そうであるならば、クラレンスの選択は信頼してよい。そうベル博士は考えていた。

チョイスをクラレンスに任せたベル博士だったが、ちょうどその時、彼はあるボイを目にしたのだった。ボイにしては背が高いか? 多分、160センチから165センチくらいか。ファッションモデルのような体つきをしている。スリムで、柳を思わせる四肢。音楽に合わせて、思わせぶりなダンスを踊っていた。ショートの髪だが、意図的に乱れたヘアスタイルにしている。

ベル博士はクラレンスに、そのボイを指差して見せた。

「あのボイは必ず連れてくるように」

*

デイビーはベル博士が自分に目をつけたことに気づいた。博士がVIPルームのバルコニーから自分のことを見ている。そして、その2分後、巨体のボディガードが近づいてきて、VIPルームに来るよう言った。いよいよか!

彼は、他の何名かのボイや女と一緒に、VIPルームへと招き入れられた。デイビーは、気に入られようとできる限りセクシーに振る舞った。ベル博士をセクシーに焦らし、ほのめかすようなダンスをしたり、他の女やボイとダンスをし、さらには彼らにキスをしたりを交互に行った。

ベル博士がずっと彼に視線を向けているのに気づき、デイビーは内心喜んだ。夜はふけていき、やがて客たちも帰り始めていた。店じまいの時間が近づいた時、クラレンスがデイビーの腕を取って、引き寄せた。

「ベル博士は、お前をお気に入りのようだ。お前には、2ヶ月ほど、博士の船に乗って同行してほしいとおっしゃってる。その時間の分の報酬は保障する」

デイビーはわざと呆気に取られて言葉が出なくなっている表情をして見せた。だがクラレンスは、彼にお構いなく話しを続けた。

「この話、同意するか? 身の回りのものはすべて提供する。欲しいもの必要なもの、すべて、満たされるだろう」

デイビーは無言のまま頷いた。

「よろしい。船は、このカードに書かれているところに停泊している」 とクラレンスはデイビーにカードを渡した。「明日の朝9時までに、ここに来い」

そう言ったきり、クラレンスは離れ、集められたボイと女のうちの別のひとりのところに行った。おそらく、同じ招待を伝えるためだろう。

デイビーは興奮を隠すのがやっとだった。潜入できる!

2分くらい後、ダンスを踊るデイビーのところにベル博士が近づいてきて、デイビーの手を取り、手にキスをした。

「じゃあ、また明日」

そう言って彼は出て行った。

*

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