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グレート・チェンジに関する簡単な歴史とその影響の考察 (2:終) 


ボイが生じたことにより人口構成が新しくなった。その新しい人口構成に起因する要求に応えるため、多くの新しいファッションが次々と登場した。興味深いトレンドのひとつは、公共の場所にて乳首を露出することはわいせつ罪になるとした法律ができたことを受けて、ボイたちが、女性用のビキニで得られたような伝統的な被服ではなく、乳首だけを隠すような水着を要求したことによるボイ用の水着の流行である。

ボイの乳首が衣服を通して透けて見られるのを防ぐという同じような目的で、上記の水着と似たスタイルのランジェリーが登場した。ズボンを好んで履くボイはごく少数である。彼らは、その代わり、ドレスやスカート、あるいはショートパンツを好む。ズボンを選ぶ場合も、非常に女性的なズボンが選ばれるのが普通の傾向である。とは言え、大半は、女性向けのファッションがボイ用に調整されて(普通は胸の部分だけの調整で)売られているというのが実情である。

白人男性がボイに変わった時、ポルノ産業は大打撃を受けた。合衆国では彼らがポルノの主要なユーザーであったからである。しかしながら、ストリップ・クラブの業界は強さを維持し続けており、多くのボイたちがそこで職を得ている。

現時点では、職場でのボイたちは、20世紀後半に女性たちが直面した問題と似た問題に直面している。ボイたちは、ボイという存在から連想されるステレオタイプを打ち破るために必死であがいている(例えば、ボイというものは普通の男女に何かしら劣る存在なのだとか、上記で否定したものの、ボイというものはセックス狂なのだといった考えである)。しかし、ボイたちは急速に職場へと復帰しつつあるのも事実だ。なんだかんだ言っても、ボイは他のジェンダーの人間と同じ、人間であるわけだし、他の人と同じ目標、同じヤル気を持つボイたちは多数いるのである。しかしながら、依然として差別が多数存在しており、ボイがまともな扱いを受けるようになるための運動は継続的に続いている。

政治的な面で言えば、グレート・チェンジ後の最初の2年ほどで、政府は大きく変わった。合衆国の議会でも、他の似た外国の政府でも、白人男性の議員の多くは議席を失った。その議席に置き換わったのは女性と黒人男性だった(もっとも、大半は女性である)。政治学者の大半は、このような変化は、国民が白人ボイたちの信頼性について先入観を持つようになったことに起因すると述べている。しかしながら、一定の適応期間が過ぎた後、ボイ政治家の多くが戦略を変え、近い将来、再び議席を奪還する計画を立てている。

女性たちはどうなったかと言うと、多くは以前と変わらぬままでいた。ただし、例外的な変化として、豊胸手術が急増したことが挙げられる。乳房が小さい女性たちが、ボイと混同されるのを望まなかったということらしい。現在、Cカップ以下の女性を目にすることは極めてまれになっている。ボイの中にも同じく豊胸手術を受けた方が良いと思った者たちもいたが、大半のボイは本来の姿のままでよいと誇りを持っており、豊胸手術を受けることを拒んでいる(ただし、パートナーとなった男性から熱心に要望された場合は別になるが)。

さて、そろそろ、ボイの歴史のことを繰り返し述べるのはこのくらいにして、本誌の読者からベル博士に送られた質問に入ることにしよう。

質問:ベル博士? ボイたちは、ほぼ全員、アナルセックスの形でセックスをします。私の質問は、彼らはどうやって、あそこを清潔に保っているのかということです。(マサチューセッツ州のアンより)

ベル博士:まあ、ひとつには、彼らを変えた合成物の効果が関わっている。ボイたちは、固形物を排泄しないのだ。その代わり、成分が小便に似た液体を排泄するのである。その結果、彼らの肛門を清潔に保つことは、バギナを清潔に保つこととほぼ同程度に容易になっている。現在、私が知っている大半のボイたちは、アヌスを清潔に保つためにアナル用のビデを以前として用いているが、以前と比べて、それがはるかに容易になっていることは間違いない。

質問:博士はボイと女性、どちらが好きですか? (ワシントン州のボブより)

ベル:両者に大きな違いはあるのかな?

質問:どうして博士はこれをしたのですか? (フロリダ州のピーティより)

ベル:どうしてグレート・チェンジを起こしたか? そのわけは、私は白人男性は黒人男性より劣っていると思ったからだよ。私たち黒人が理不尽に被った歴史的な抑圧が理由だ。影響を受けたほとんどすべての他の人種では抗議行動が起きたのに、白人ボイたちはほとんど抗議行動をしなかった。その事実だけでも、白人ボイにとっては今の地位がふさわしいのだという私の考えが間違っていなかったことを証明している。

質問:私は黒人男性です。博士は、私にも、白人ボイに対して行ったことをできますか?(ミシガン州のオリバーより)

ベル:それは可能だが、費用がかかる。私のウェブサイトにアクセスするとよい。法的問題のために削除されたが、私たちのコンサルタントの連絡先は出ている。そのコンサルタントとアポイントメントを取るとよいだろう。

質問:もし、こんな人がいたら、博士は何と言いますか? もちろん仮定の話しですが、エロティックなフィクション専用のウェブサイトに載ったくだらないストーリーを、人種間の平等(あるいは不平等)を追求する真剣な試みに似たものと勘違いした人がいたら、その人には何と言いますか? (リトアニアの匿名希望)

ベル:うーむ、妙な質問だなあ。だが、訊かれたから答えるが、私なら、その人に、こう答えるだろう。現実との関わりをちゃんと考えなおして、ありのままに物事をとらえ、何か議論のための材料に変えたりするなと。例えば、もし誰かがストーリーを書いたとして……まあ、よく分からんが、例えば、異人種間でのセックスとか支配関係を中心テーマにした物語を書いたとして、その人物は「異人種間のセックスや支配関係に興奮するのだ」ということ以外に何か言おうとしているとみなすのは、極めて愚かしいことではないのかね?

質問:あなたの見解で気分を害された人には、どのようなことを言いますか? (カリフォルニア州の匿名希望)

ベル:私の言うことを真に受けるなと言うだろう。私は、誰かが眠れなくなって午前3時に夢想したバカバカしくつまらないストーリーに出てくるキャラクタにすぎないのだと、そう言うだろう。さらに、私の見解は、作者の見解を反映したものでは、まったくないということも言いたい。加えて、(強制であれ非強制であれ)女性化が中心テーマとなっているサイトでごく普通となっている嗜好について不平を語る人間は、自分の価値観を考え直す必要があると、どうして自分たちの嗜好の方が他の者の嗜好より正しいと思うのか、その答えを出すつもりで考え直した方が良いと、そう言いたいと思う。

質問:白人男性は、本当に、他の人種より劣っているのですか?(南極のトビーより)

ベル:もちろん、そんなことはない。これはただのストーリーにすぎないのだ。上記の返答を見てくれ。これらの質問は主流でないとは思うが、できる限り、答えようとしてきた。

ここまで応答を続けた後、ベル博士は電話を切った。

このインタビューが行われたすぐ後に、ベル博士は殺害されたらしい。彼の死に関して、詳しい情報はまだ得られていないが、政府のエージェントが関係しているという噂がある。さらに、もうひとつ、噂であるが、政府は、変化をこうむったボイたちのための治療法の完成に近づいているという話もある。しかしながら、この展開に関する詳細は不明である。

言うまでもなく、ベル博士は我々に考える機会を提供した。だが、そもそも、ベル博士とは何者なのだろうか? 大量殺人者? 黒人男性にとってのヒーロー? 世界の変革者? 真剣に考える必要のないフィクション上のキャラクタ? あるいは、白人たちの高慢な鼻をへし折った賞賛すべき男? その評価は歴史が決めるだろう。

おわり

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[2016/03/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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